May 31, 2007

あの死

何にしても自ら死を選ぶというのは、最低の所業。
自ら罪を認めたことになる。
そういう事なのだろう。

「自らの命をもって償ったというのであれば、彼もまた侍」とは
直後のインタビューに応えた石原慎太郎の発言。
私の知る限り、この発言は一回しか報道されていない。
(どんな人物であれ)人の命より重いものはないはずなのに、
これを侍と呼ぶとは、所詮この人物も人の命をその程度の重さ
でしか考えていないという事。
こんな人物が知事を務める東京という街が、人に優しい道理がない。

死ねば仏とは言いきれない死もまたあるのだろうが。

May 16, 2007

『憲法九条を世界遺産に』 太田光・中沢新一 集英社新書

4月中に読んだんだから憲法記念日の前に記事を書いて、ちったぁナニモノかに貢献すればいいんでしょうけど、そういった殊勝な心掛けはどっかに忘れちゃったもんで、今頃紹介です。

太田光しは言わずと知れた爆笑問題の線の細いほう。テレビで総理大臣になって眉間に青筋立てて叫んでいるのはちょっと演出過多かなとは思うものの、言っていることは共感できることが多い。

一方の中沢新一氏は80年代半ばあたりの“若手論客”。その後オーム騒動では「(サリンで)何万人も死ねば意味合いが違ったのにね」発言で一部に大顰蹙。忘れられたころに登場、というワケですか。

本の帯には“白熱の対論。”と書かれていますが、そんな事は全然ない。白熱なんかしません、べつに意見が対立しているワケじゃないんですから。

憲法九条を世界遺産にしようというのは、こんな絵に描いた餅みたいなモノを守る事自体に意味がある、という事のようです。今の日本人に一番欠けているのは、そういうやせ我慢とも言える毅然とした態度だ、という事です。そこは共感。やせ我慢、大切です。


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そんな憲法を改正したくてたまらない総理大臣は、なぜ改正しないとイケナイのかという説明も議論もなしに、「取りあえず国民投票できるようにしちゃおうぜ」と法案を衆院に通しました。そんな大事なことをこんな国民に任せていいのか、と思うんですけどね、我ながら。

その法案の中には『成人を18歳に』なんていうオソロシイものも。
22歳や25歳くらいに引き上げるってんなら分かるような気がするんですけどね。
20歳さえ大人の仲間に入れるのに躊躇する(あのお馬鹿成人式を観よ!)ってのに…。


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憲法や改憲を考える入口としては、悪くない一冊です。言葉遣いも文章もわかりやすいでから。

May 13, 2007

GW はリンゴと共に

もう1週間以上過ぎてしまったワケで、相変わらずの怠け者っぷりですが…。

null 朝6時過ぎ、鳥や友人の声に起こされテントのファスナーを開くと、青い空をバックに笑っているリンゴの花。至福の時というのは、こういう時の事です。

 今年は久し振りに友人のリンゴ山でゴールデン・ウイーク(以下GW)を過ごさせてもらいました。昼過ぎに仲間が集まり、持ち寄ったお弁当をつまみながら昼間っからビールを飲む。友人の子どもたちと穏やかな時間を過ごしながらテントを張り、日が傾き始めたら焚き火の準備。間引いたリンゴの枝を混ぜた焚き火で肉を焼き、さらにビールを飲み、焼酎を頂く。

 いやはや、申し訳ないくらいに楽しい時間でした。

ringo2 “GWはどこに行っても人が一杯”…確かにそうなんですが、どこかに集まるということはそのぶん空いているところもあるワケで。まぁ、このリンゴ山なんてのは人んちなので、関係者以外は絶対に来ないわけで、しかし誰もがそういう絶好のポイントを持っているワケではないのですが、いわゆる穴場というのは、必ずあります。

 例えばメジャーとメジャーの間にあるマイナー。

ringo3 このキャンプの翌日、立ち寄り温泉に行ったのですが、そこはまさに“メジャーとメジャーの間にあるマイナー”。しかもみんなが昼ご飯を食べる時間帯に行ったものですから、広〜いお風呂に数人の地元のおじいちゃんだけ、という状況でした。

 その後に行った有名蕎麦屋も、午後2時半近くという時刻だったおかげで待ち時間も短く、旨い蕎麦をを堪能することが出来ました。

ringo4 リンゴの花はこの山全体では五分咲きくらい、品種によって色が違っていたり咲き具合が違っていました。

 
 連休を終え日常に戻っても、時々思い出してはうっとりしてしまいます。(人んちなんですけどね) 
 今度行かれるのは、タケノコの季節かな…。
 それとも、キノコの季節になっちゃうかな…。
 それを楽しみに、日常を頑張ろうと思う今日この頃です。