March 23, 2007

もう春です

 どうもまだこのブログの使い方が良く分かっていないのですが、構わず書いていきます。

 今日はぽかぽかと暖かいイイ日和です。(明日から崩れるらしい…明日明後日と仕事なんだがなぁ)

 世界水泳とフィギュアスケートがブチ当たっちゃってどっちを見たらいいのか分かんないので、どっちも見ないという極端な所業に出たのでした。
 そんな中、『拝啓、父上様』が昨日終了。最初は「いやいや、今更ショーケンの焼き直しはないだろう」などと思っていたのですがなかなかどうして。青春時代にリアルタイムで『前略、おふくろ様』を見ていたモノにとっては、そりゃぁもう大きなドラマだったので“さすがの倉本聰もついに…”と感じたのは、仕方がなかったと思うのですが…。

 とはいえ久々の倉本ドラマ。普段テレビドラマを見続けることがほとんどないワタクシとしても、取りあえずチェックしとこうと見始めたら、いやはや、さすが倉本聰。ストーリーの骨子も、キャラクター造形も、セリフも、ドラマ全体に流れる空気感も見事に作り上げていました。

 役者陣も上等でしたね。ショーケンの役どころだった主人公一平を好演した二宮君。今風な感覚も持っていながらちょっと危なげで、それでいてひた向きな(こういう事って、言葉を並べれば並べるだけウソ臭くなるもんですね〜)青年を好演していましたし、少年院帰りの時夫クン役の関ジャニ横山君もなかなかの味でした。(梅宮辰夫のぶっきらぼうさが演技なのか地なのかは、最後まで分かりませんでした)

 そして何と言っても最後に“壊れちゃった”料亭のおかみさん役の八千草薫さん。天性の品の良さ(若かったときなんて、夢のようにキレイだったんだよ〜)に憎めない天然さ。(この天然さが最後に美しくも哀しいコントラストとなる) つらい役ながら、軽やかに演じていましたね。 
 久々に見た良質のドラマでした。
 昨日の最終回までは…。

 結局神楽坂の老舗料亭はビルの中に移築(新坂下)することになるし、それがショックで壊れちゃったおかみさんは病院から千葉の養護施設に移ることになっちゃうし、一平の父上様は最後まで分かんないし、それに対する母親の態度はロマンチシズムだけだし(法的に調べる手だてもあるんじゃないの?)、新坂下にスカウトされている一平の行き先は不明だし、恋人はパリに行っちゃうのに「最近呼び捨てできるようになったんだ」なんてお気楽なこと言っているし。

 何一つ、すっきりしないまま放り投げちゃったような印象。

 確かにたった12回(ワンクール。あれ、でもこのドラマは11回だったような…ま、いいけど)で何でもかんでも丸く納めちゃう昨今のテレビドラマ作りは如何なものかと思います。見る前から“どーせ3ヶ月で全部解決するんだろうよ”“こいつとこいつがくっついて、コイツは負けを認めて、この人は意外といい人だった、ってんでしょ”というやつ。

 そんなのに比べたら、『拝啓、…』は“そんなに簡単に納まるワケないだろう”とハッキリ言っている。それはいいんです。でも、ちょっと投げっぱなし過ぎやしないかい?

 よくある“Part2へ続く”的な作りとも違うような気がしました。壊れちゃったおかみさんは良くはならないだろうし、一平は仕事の腕は上がるだろうけどたぶん父親の名は分からないままなんだろうし、恋人はパリで新しい恋に落ちるだろうし(一平の方かな)、時夫はお嬢さんとくっついてまんざらでもない顔しながら後悔するんだろうし…。

 まぁ思い出してみれば倉本聰ドラマってのは、結局何も解決しないで、でもそれがジンセイってやつで、そういう中で人は生きていて、良いやつもいれば悪いヤツもいて、しかし、悪いヤツにも家族がいて、案外子どもの前ではイイ人だったりするわけで…
…なんてな感じでしたっけね〜。



 それにしても、ちゅうぶらりんな印象の最終回でした。惜しかったなぁ。

 あ、なんだか、スゴイ語ってるし…いやはや。

Posted by kojiyan at 10:22:41 | from category: Main | DISALLOWED (TrackBack) TrackBacks
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